洋書で挫折してしまう原因として、①語彙力が足りない、②文法を理解していない、③英語を読み慣れていない、④いきなり難易度の高い本に手を出す、⑤分からない単語を気にしすぎることが挙げられます。これらの原因を取り除くことができれば、挫折せずに洋書が読めるようになります。
【ルール1】語彙力をつける
初級〜中級者であれば、単語帳を使うのがおすすめ。効率的に必須英単語を覚えることができます。一方、英語のレベルが上がるにつれて、単語帳での語彙増強に限界が見えてきます。上級者は、英語雑誌やウェブサイトの記事などを使って、実践的に語彙を増やしていきましょう。
○語彙の勉強におすすめの教材
- English Journal
- BBC learning English の 6 Minute English
- オンライン英会話のレッスン教材
単語は、リスニングやシャドーイングをしながら覚えた方が記憶に残りやすいので、音声付きの教材がおすすめです。上記に挙げたものは、基本的に音声付きです。
※オンライン英会話の教材は音声がない場合があります。
【ルール2】文法の基礎を身につける
洋書を楽しむために、文法は必須です。文法に不安がある方は、一度本腰を入れて勉強しましょう。なお、これから文法テキストを買う方には、「English Grammar in Use」がおすすめです。必要な文法項目が分かりやすく解説されています。
【ルール3】英文を読むことに慣れる
「英文を読むのに慣れること」と「読書を習慣化すること」も重要なポイント。できるだけ毎日、英語の本を読みましょう。一度にたくさん読む必要はありません。毎日10分〜20分でOKです。通勤時間、ランチタイム、就寝前など、自分が集中できる時間を見つけて、本を開くことを習慣づけてみてください。
ちなみに、習慣化するための目標を立てるなら、「毎日、○ページ読む」ではなく、「毎日、○分読む」とするのがおすすめです。毎日同じ分量を読んでいくのは、案外難しいです。時間で目標を立てた方が、継続しやすくなります。
【ルール4】簡単な本から始める
最初は、簡単な本を選びましょう。おすすめはラダーシリーズ。レベル1~5まであり、自分のレベルに合わせて本を選ぶことができます。巻末に単語一覧が載っているので、単語が分からなくて挫折することもありません。図書館や学校に置いてあることが多いので、近所の図書館で探してみてください
【ルール5】分からない単語を気にしすぎない
分からない単語があっても気にしないこと。分からない単語を1つ1つ調べていると、本を読むのが嫌になってしまいます。完璧主義は捨てて、ストーリーが追えているなら、どんどん先に進んでいきましょう。
洋書を読むときは、Kindle を使うのもおすすめです。分からない単語があったとき、ワンタッチで検索できる辞書機能がとても便利です。
【おまけ】洋書を読みたいなら、これはやったらダメ!
上の5つのルールの他にも、挫折につながりやすい行動があります。
洋書を読みながら(あるいは読んだ後)
- 知らなかった単語をメモしておく。
- 使えそうな表現にアンダーラインを引いておく。
- Kindle の単語帳機能を使って、単語の勉強をする。
- 音読する。
- 洋書を読んだ時間をアプリなどに記録する、などなど。
どれも、それ自体は悪いことではないのですが、読書ついでに色々やろうとすると挫折しやすくなります。洋書を読むこと自体ハードルが高いのに、それに加えて色々やろうとするのは危険です。
単語をメモしたり、復習する時間があるなら、洋書を読み進めましょう。色々とやろうとして、最初の目的だった「洋書を読む」ための時間が少なくなってしまったら本末転倒です。読書は楽しむ時間。他のことは一旦脇に置いて、読書に集中しましょう。
洋書が読めるようになるための5つのルールを解説しましたが、この中には、すぐにできるものと、時間が必要なものがあります。語彙力をアップさせたり、文法を勉強するには、ある程度の時間が必要です。でも、すべてを完璧にしなければ、洋書が読めないわけではありません。簡単な洋書を読みながら、並行して語彙や文法を勉強していけば大丈夫。いきなり分厚い洋書を読むのは無理でも、少しずつステップアップしていくことで、必ず読めるようになります。