中級以上になってからの英語学習、どうしていますか?
TOEICや英検など、試験を目標に勉強されている方も多いかもしれません。
でも、中級まできたら、「テスト英語」だけではなくて、「リアルな英語」も学んでいくのがおすすめです。そんなリアルな英語を学べる教材が、English Journal。老舗の英語教材出版社、アルクの月刊誌です。
*中級=英検2級・準2級/TOEICスコア600~850を想定しています。
おすすめポイント
【1】リアルな英語に触れられる
言い間違えたり、言い淀んだり、文の途中で言い換えたり。あるいは2人が同時に話したり、雑音が入っていて聞きずらかったり。現実にはよくあるシチュエーションですが、TOEICや英検などの「テスト」では、そんな英語は出てきません。
English Journalには、明瞭で聞き取りやすい英語もありますが、上記のような「聞きずらい」英語もたくさん出てきます。こういうリアルな英語に慣れておくことが、実際に海外に住んだり、英語でコミュニケーションを取る上で、とても役に立ちます。
【2】バラエティ豊かなトピックス
エッセイからニュース、セレブのインタビュー、レクチャーまで、硬軟織り交ぜた、多様なトピックが入っています。その分、様々な単語に出会えますし、フォーマルな英語から砕けた英語まで、幅広い英語に触れることができます。
オンラインの英語ニュースや TED talk なども人気の学習教材ですが、自分で選ぶと、どうしても自分の好きな話題や興味のある分野に偏ってしまいがちです。English Journal は1冊の中に様々なトピックが入っているので、自分の興味に制限されず、幅広い分野の英語が学べます。
【3】単語の説明と和訳付き
学習コーナーには、英語のスクリプトと和訳がついています。また、難しい単語は脚注に意味が載っています。単語を自分で調べる必要がないし、正しく聞き取れているかのチェックも簡単。意味が分からなかった部分は、和訳を見てすぐに解決できます。
英語学習のための教材はたくさんありますが、スクリプトと和訳がセットになっているものは、意外と多くありません。そういう意味でも、English Journalは使い勝手の良い教材と言えます。
【4】音声のダウンロードも簡単
音声のダウンロードも簡単です。ダウンロードの仕方は2通りあって、①スマホアプリ「ALCO」から取る方法と、②アルクのPCウェブサイトからダウンロードする方法。
ちなみに、アプリには速度を変える機能もついています。
【5】ボキャビルにも最適
インタビューに出てきた重要単語が「EJ単語帳」として学習コーナーの前にまとまっています。毎月60単語くらいあるので、この単語を覚えていくだけでも、語彙が増えていきます。
もちろん「EJ単語帳」以外にも、ネイティブならではの表現や言い回しがたくさん出てくるので、ボキャビルに役立ちます。
【6】お値段もリーズナブル
紙の雑誌は1,540円。電子版は1,222円。紙バージョンだと少し割高ですが、電子版なら1ヶ月で1,000円ちょっと。個人的にはリーズナブルだと思います。
なお、電子版を購入する場合、Kindleだと字が小さすぎて読みずらいので、パソコンやタブレットで読むのがおすすめです。
コンテンツ
雑誌の中身ですが、2022年度版は下記の通りです。
【学習コーナー】
・Interview
10分程度のインタビューが2本。
通常、1本がセレブのインタビューなどエンタメ性のあるもの、もう1本がビジネスやアカデミック系の少し硬めのトピック。
・Tea Time Talk
日常に関するエッセイ。
エッセイの1人語りで、英語も易しめ、音声もクリアで聞きやすい。
・Quick Chat
ネイティブ2人が、様々なテーマについて自由におしゃべりするコーナー。
ホスト役はアンさん(アメリカ出身)とマイケルさん(イギリス出身)さんが、交互に務めています。
・Lecture
専門家によるレクチャー。
テーマは政治、経済、文化、健康など様々。
・Mystery Speaker
話し手の説明から、誰が話しているかを当てるクイズ。
【読み物コーナー】
学習コーナーとは別枠にあるものの、英語の音源があるので、下記のコーナーは英語学習に使えます。
・World Event Trip
世界のイベントを英語で紹介。
・News Spotlight
1〜2分のロイターニュースが2本。
・Special feature(特集)
毎月異なるテーマで特集が組まれていて、インタビューやディスカッションなどの音声が付いています。
これ以外にも、ロンドン在住の宮田華子さんのエッセイや新作映画、注目のアーティスト(音楽)、英米文学の紹介コーナー、世界の英語など、読み物としても充実しています。
おすすめの勉強法
【リスニング+語彙の勉強】
① 2〜3回、スクリプトを見ないでリスニング。
② スクリプトを見て確認。
※知らなかった単語やイディオムは、自作の単語ノートに追加。
③ 再度スクリプトを見ないでリスニング。
④ 聞き取れないところがなくなるまでリスニング。
基本的には、これをすべてのコーナーでやります。
【発音の練習】
① Tea Time Talk や World Event Trip など、短めの記事を選んでシャドーイング。
② スムーズに読めるようになったら、自分の声を録音する。
※イヤホンをつけてシャドーイングすれば、自分の声だけを録音できます。
③ 録音を聞いて、正しく発音できていない部分を確認。
④ 再度シャドーイングの練習
シャドーイングする時は、自分の声を録音して聞いてみることをおすすめします。自分の録音を聞くと、イメージと違っていて、最初はびっくりする(or ショックを受ける)かもしれません。でも、録音を聞くことで、「この音、きちんと発音できていないな」というように、自分の弱点がクリアに見えてきます。自分の声を聞くのは、ちょっと恥ずかしいですが、録音の効果は絶大です。今まで自分の喋っている英語を聞いたことがないという方には、一度試してもらいたい勉強法です。
以上が、English Journal を使った、おすすめの勉強法です。少しでも参考になれば嬉しいです。
興味の湧いた方は是非、ご自身のペースで、数カ月間続けてみてください。
リスニングも語彙力も、大きく向上しているのが実感できるはずです!