【洋書入門】ラダーシリーズのおすすめ10冊

ラダーシリーズは、英語学習者向けに語彙を制限して書かれた英語の本。
レベル1からレベル5まであります。

ここでは、私が読んで面白かったラダーシリーズの本を紹介します。
読者の知識や好みによって読みやすさは変わってくると思うので、おすすめを参考にしながら、自分の目で探してみてください。

ちなみに、ラダーシリーズは学校の図書室や地域の図書館に置いてあることが多いです。気になった本を借りて、「これ読めそう」と思う本を、どんどん読んでいきましょう。

【レベル1】

・Long-ago Stories of Japan vol.3(日本昔話3 一休さんほか)

タイトルにある『一休さん』を含む13編の日本昔ばなしが収録されています。有名なものばかりなので、知っている話がたくさん見つかると思います。

この日本昔ばなしですが、日本語で読むのと英語で読むのとでは、なんだか雰囲気が違う。日本語で読んでいた時は、すんなり受け入れていたオチも、英語で読むと妙にシュールだったり。1話1話が短くて、簡単に読めるので、はじめの1冊におすすめです。

↓ちなみに、日本昔話1と2もあります。

・Beauty and the Beast(美女と野獣)

「ディズニー系はちょっと」と思う方もいるかもしれませんが、食わず嫌いせず読んでほしい1冊。私自身、野獣が実はハンサムな王子だったという「ディズニーあるある」なエンディングだけは知っていましたが、ストーリーはよく知りませんでした。これを機に読んでみたら、意外と面白い。なんだかんだ感動しながら、本を読み終えました。

本を読んだ後、エマ・ワトソンが主演した映画『美女と野獣』も観てみました。もし、本を読んで興味をもった方がいたら、こちらもおすすめです。最初はちょっと退屈でしたが、どんどん面白くなってきます。

【レベル2】

・The Wizard of OZ(オズの魔法使い)

小学生の時に、ミュージカルを観に行ったのは覚えているけど、肝心のストーリーはまったく覚えておらず。本を読んで、「こんな面白いお話だったのか!」と、改めてミュージカルを観に行きたくなりました。ユーモアあふれる表現がたくさんあって、くすっと笑ってしまいます。そして、オズの魔法使いってこんな人だったの、と最後びっくりしました。

レベル2に分類されていますが、なかなかの長編で、読み応えがあります。これが読めたら、レベル3も簡単に思えます。

・Time Noodles and Other Rakugo Tales(時そば 落語傑作選)

こちらは落語傑作選。落語なので、すべて会話のみで構成されています。1つ1つのストーリーも短く、とても薄い本なので、すぐに読み終わります。

全部で5つの演目が収録されていますが、特に印象に残っているのは『皿屋敷』。大事な皿を失くした咎で、屋敷の主に殺されたお菊。その恨みから、幽霊となって「一枚、二枚、三枚〜」と、皿を数えながら夜な夜な現れるという超有名な怪談ですが、その怪談話のお菊さんが、なんと「会いに行けるアイドル(?)」となって登場します。

【レベル3】

・The Adventures of Arsène Lupin, Gentleman-Thief(怪盗ルパン傑作短篇集)

怪盗紳士アルセーヌ・ルパン。子どもの頃、胸をワクワクさせて読んだ記憶がありますが、英語で読んでも、やっぱり面白い。そして相変わらずルパンはかっこいい。収録されているのは短編9編。短編なので、読みやすいです。

私のお気に入りは、1話目の『ルパン逮捕される』。1話目にして、なんと逮捕されてしまうルパン。そこから、2話以降にストーリーが続いていきます。ちなみに、シャーロック・ホームズとの出会いを書いた1編は、ホームズファンとしては、ちょっと納得いかない結末。

・The Phantom of the Opera(オペラ座の怪人)

これまた超有名なミュージカルなのに、いまいちストーリーを知らなかった私。謎のペルシャ人に、オペラ座に棲みつく幽霊、そして殺人事件とドラマチックな要素がいっぱい。怪人の愛と嫉妬、そして、はらはらドキドキの復讐劇へ向かう流れは、分かりやすい展開ですが、やっぱり面白くて、一気に読めてしまいます。

ちなみに、ラダーシリーズは、有名な作品がたくさんリライトされているので、教養として色々読んでおきたいけど、原作を読むのは大変、という方にもぴったりです。

【レベル4】

・Dracula(ドラキュラ)

「桃太郎」から「ゲゲゲの鬼太郎」、「鬼滅の刃」まで。日本でも、鬼の話は枚挙にいとまがありませんが、こちらは西洋の鬼、吸血鬼。「鬼」はいつの時代も、どんな場所でも人々を惹きつけてきたようです。

仕事で訪れた先で、ドラキュラ伯爵に監禁されてしまった新人弁理士。この本は、彼の絶望の日々を綴った日記から始まります。全編通して、日記や手紙、新聞記事などで構成されていて、色んな人の視点から少しづつストーリーが語られていきます。ドラキュラ伯爵を倒すべく、立ち上がる人たち。そして、それを狡猾にすり抜けていくドラキュラ伯爵。スリルがあって、どんどんページをめくってしまいます。

・The Great Gatsby(グレート・ギャツビー)

「アメリカ文学史において重要な1冊」とも言われるグレート・ギャツビー。文章はとても読みやすいし、ストーリーもとても分かりやすい。でも、どう解釈すればよいのかがわからなくて、なんとなくモヤモヤが残る。う〜ん、解釈しようとすること自体無意味で、最後に残るこの虚無感こそが作品の核心ということでしょうか…。

極めてまっとうな道徳観念をもっているせいか、私には優柔不断なデイジーの魅力がわからないし、デイジーを想い続けてド派手なパーティーを繰り返すギャツビーも、理解不能。そして、こんな結末なんて…、悲しすぎる。

【レベル5】

・Short Stories by Edogawa Ranpo(江戸川乱歩傑作集)

正直、ラダーシリーズのレベル5は、他のレベルと比べて面白いタイトルがない。
でも、あえて1冊おすすめするならこれ。

江戸川乱歩の短編小説が2編収録されています。江戸川乱歩なら『怪人二十面相』にしてくれたらよかったのに、なんて思ってしまいましたが、この本に収められているのは、もっと大人向けの『人間椅子』と『D坂の殺人事件』の2作。『人間椅子』は、かなり単語が難しくて、読むのが大変でした。2作目の明智小五郎が出てくる『D坂の殺人事件』の方が、単語も簡単で読みやすいので、こちらから読んだほうがよいかも。

・Lost in Tokyo(ロスト・イン・トーキョー)

東京に住むアメリカ人翻訳家ウィリーがひょんなことから、行方不明の女性を探すことになる小さな探偵物語。行方不明になった女性の父親が「超コテコテ昭和親父」だったり、女性の失踪理由も「おいおい。いい大人がそんな理由で失踪しないでくれ〜」と言いたくなるようなものだったり、いきなり皇族のプリンセスが出てきたりと、突っ込みどころ満載。

探偵もの、あるいはミステリーと思って読むと少々がっかりするかもしれないけど、外国人から見た「ここが変だよ日本人」を物語にしたと思えば楽しめるかも(?)。ストーリーは分かりやすく、文章も平易で読みやすい。

日本生まれ、日本育ち。本が大好き。 特にミステリー、冒険もの、歴史もの。 海外駐在員。 TOEIC 950、IELTS Academic 7.0

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